これはきっと恋じゃない。






迎えに来ること自体うっとうしいと思っているだろうから、チャイムを鳴らしたって玄関を開けてはくれないだろう。




「常識はずれなことを言っているのは分かってるわ。でも、おねがいします。



みなちゃんにしかお願いできないのよ」






そう言うおばさんの表情は真剣そのものだった。





...まただ



どうしてこう先生もおばさんも私にしかできないっていうの



幼馴染だから?




そんな顔されたら、引き受けるしかないじゃん…





それに、おばさんに「おねがいします」なんて頭下げられちゃったら…断れないよ






「…はい」





「え?」




私の返答を聞いて嬉しそうにぱっと顔を上げる。





「い、いいの…?」




おばさんのほっと安心するような表情が、私をもう後戻りはさせてくれない。






「…私に任せてください」