あからさまな目線を受けながら、私は先輩と並んで校門をくぐる。 断る私を無視して、先輩は教室まで私をおくった。 「…先輩のせいで女子からの視線が痛い」 「ん?そう?」 先輩の人気を改めて実感する。やっぱりこの人は住む世界が違う。 「はいとうちゃーく」 先輩はにっこり微笑んで私の頭にそっと触れる。 「お昼、また迎えにくるから」 そう言って先輩は私に背を向けた。