「ありがとう」


先輩の笑顔が、金色の髪が、キラキラと光る。


夕陽が、世界を、私たちを、照らしていた。


「見て、柚月ちゃん、綺麗」


先輩に促されて、私も空を見る。


そして、息を飲んだ。


それは、いつも通りの夕焼けだったかもしれない。なんの変哲もない、現象なのかもしれない。


それでも、私は驚いた。あまりにも、綺麗で。空が、この世界が、先輩が。


…ああ、なんで。どうしてあなたと見る世界はこんなにも美しいのだろう。


カラフルな飴玉、夜に輝くメリーゴーランド、空を真っ赤に染める夕焼け、陽の光を受けて輝く金色の髪。


気づいてしまった。














私は、柳先輩が、好きなんだ。