「…今の、嫉妬?」


「…え?」


…私、なんて言った?


モヤっとした。先輩が触られてること。私以外の女の人が、先輩を触ってること。


私、嫉妬してたの?


「柚月?」


顔を覗き込まれ、体温が急激に上がる。


「ちがっ!忘れて!今の!」


もう、わけがわからない。なんだ、これ。なんだ、この気持ち。


心臓がうるさい。壊れるんじゃないかってくらい、うるさい。


「あー…とりあえず、保健室。シャツ、どうにかしなきゃな」


私は俯いたまま頷く。


先輩の顔が、見れない。