夕方、各自家に帰った頃に、柚葉さんから電話があった。

あたしは、また、すぐに出かける。

「出かけてくるっ」

柊くんのドアの前で、一応言うと、

「いってらっしゃーい。よかったね」

返事が返ってきた。