「何だ?密談か?江間。休みはさんで久しぶりなのはわかるけど、会社でいちゃつくなよ」

上司の日野さんに言われてしまう。

「いちゃついてなんかいませんって」

あたしたちは、慌てて椅子に座る。

何だか、ハラハラする。

何で呼ばれたんだろう。

まさか、休み中のいろいろがバレてて、怒られるのか

「あたし、なんかやらかしました?」

「怒られる気満々だな。江間はともかく、柊まで一緒はおかしいだろう。それとも、二人とも、身に覚えがあるの
か?」

ちょっと、身がすくむ。

もしかして、奥さんが会社になんか苦情を言ってたりしたら…

「まあ、お前らが仲がいいのは知ってるが、それで会社がどうこう言うことじゃないからな。

…そういうことじゃない。

君らには、お願いがあって。

...実は、異動をして欲しいんだ。

柊は、優秀な社員であるし、結婚してはいるが、子供はいない。



...江間は、女性なんだが独り身で、自由がきく。

そういう意味で...他の者は子供がいるからな。

佐野のとこは、来年高校受験だし、佐藤は、子供は小学生だが、お母さんだからな。

頼みづらいんだ」

「オレはいいですよ」

柊くんは即決した。

あたしは...