「...怖い子だね」
「何言ってるの。柊くんじゃん」
「...そうなんだけどね。...いや、ダメだって。オレが、江間さんに迫り出したらどうするつもり?」
「お断る」
「お断ってオレがハイそうですかってってきくとおもう?」
あたしは、ちょっと、イラついた。
「柊くんは、そこまで飢えてないし、あたしが感じてる大事な友情を、そんな下らないことで踏みにじれるような、あこぎなヒトじゃないと思ってる。それが思い違いなら、あたしの心が死んじゃうだけのことだよ。...何か、悪い?」
「いや...やっぱり、オレ、飲みすぎてる。ごめん」
「いいよ。飲みなよ。泊めてあげる。愚痴があるなら聞いてあげる。...あー。あたし、ほとんど聞かないうちに寝ちゃうかもしれないけど」
「...」
「怒られないようには工作しときなよ。柊くんには幸せでいてもらいたい。...大好きなんだよね。柊くん」

