綺麗なブルーを描けません

「似たようなヒト...か。あたし、多分、見た目と声の方が主に好きなんだと思う。本当は、もうちょっと、穏やかで物静かな感じのヒトの方が好きかも...って、それ、柊くんだなあ」

言ってて気付いた。

「オレは見た目でハネられたんだ」

笑ってる。

「そうだねえ」

「フォローはないの?」

「ない。いいじゃん、カッコいいんだから。一緒にいるとこを目撃されると、必ず、あのカッコいい人は誰だって訊かれるよ」

「そうか、江間さんに通用しなかっただけか」

そうらしい。

柊くんはビールを飲み干してしまう。

新しいのを頼んで、体をこっちへ向ける。

「...何か、思い出した」

「何を?」

つられて見ると、柊くんはキラキラした目でこっちを見てる。