彼女に追いつき
空いている左手の手首を掴む




「えっ?」



「な…んで…泣いてるんですか」



急いで追いかけてきた俺は

呼吸を整える暇もなくそう言った





「え、っと…」


言いずらいのか言葉を詰まらせる彼女


「とりあえず、お店行きましょう」



「……はい」