ココアを出してから30分ほど

幸せな時間ほど短く感じるとは
ほんとその通りで


ふと気がついた時には彼女は席を立っていた



「店員さん、また来ますね

美味しいココアありがとうございました」



「はい、ぜひ。待ってます」




そんな事を、貼り付けた笑顔で言い放つ

ほんとはもっといて欲しい

君と話がしたいのに





ただの店員とただの客



それが俺と君なんだ────