今日朝早くに家を出て、誰もいない教室であのストラップを探した。
でもやっぱりいくら探しても見つからない。
諦めようとしたとき、
ちょうど教室に麻生さんたちが教室に入ってきた。
大声で笑いながら入ってきた彼女たちは、
私を見るなり、冷たい目で睨みつけてきた。
私は勇気を出して彼女たちに話しかけた。
「あのね…
私のストラップ…どこにやったの?」
思った以上に私は怯えていた。
普段から特にこの人達から嫌われているのは気づいていたけど、そんなのほとんど気にしていなかった。
だけど、それは無視して逃げてカッコつけていただけで、
私は案外弱くて、
彼女たちの前に立つだけで足が震えた。
「はあ?
何、いきなり?
あんたのストラップ?知るわけないじゃない」
麻生さんは吐き捨てるように言った。
その後、三人は顔を見合わせながらクスクスと笑った。
無駄だとはわかっていた。
でも、あれだけは返して欲しかった。
高津の悲しむ顔を見たくなかった。
「お願い!あれだけは返して!」
私は必死に頭を下げた。
でも、私の上から降ってきたのは彼女たちの笑い声だけ。
急にぴたりと止まり、私が顔を上げると
麻生さんは怖い顔で言ってきた。
「一生返すわけないじゃない!
あんただけ卑怯なのよ!高津くんに色目使って近寄って!あんなもの貰ったからっていい気になんじゃねーよ!!」
ドンと肩を押され、私はバランスを崩して
近くの机にぶつかった。
廊下から誰かが近づいてくる声がする。
彼女たちは私を睨みつけながら、自分たちの席に戻って行った。

