「高津!遅いぞ!何してたんだ!!」


急いでグラウンドに戻ると監督が仁王立ちして待ち構えていた。


「いえ、保健室が閉まっていて…」


俺は息を切らしながらそう言った。

「嘘つけ、春川先生に相手してもらってたんだろ?」

「違いますよ…はぁ、てか、春川先生って?」


「お前春川先生ぐらい男だったら覚えとけよ。保健の美人先生だよ。いいな~先生も春川先生のところ行きたいわー」


「キモいですよ原みん」


「うるせー!お前ら、走り込み10周じゃい!」




春川…先生…



あの先生が…




覚えておこう。



何かある、あの先生…