「順調に回復してるよ。この調子なら、今月末には包帯が取れるね。」
「傷跡、残りませんか!?」
「大丈夫だよ。」
「よかった!ありがとうございます!!」
私を抱きしめながら、頭を下げてくれる瑞希お兄ちゃん。
その姿に、トキメキと嬉しさで胸がいっぱいになる。
「ご、ごめんなさい、お兄ちゃん。ご迷惑をおかけして・・・」
「ばか!凛は悪くないんだ・・・!それよりも、怪我したらすぐにシゲ先生に頼れよ!?金は、俺らでカンパしてるからな!?」
「うははは!瑞希はん、わしはー!?」
「お前もだ!つーか、現役龍星軍、全員に言っとけ!お願いしといたからよ!」
「いつでもおいで。半世紀以上医者をしてるから、24時間対応できるよ。」
「ありがたいですが、シゲ先生・・・・先生こそ、睡眠不足とか、大丈夫ですか?」
「私は昼寝をするからね。平気だよ。」
「うははは!わかるわー!わしも、365日、毎日昼寝してんねん!昼前の陽だまりが気持ちいいんや!」
「365日昼前って・・・・学校では寝てないよね、ヤマト?」
「わしの席、日光のあたり加減が最高なんや!睡眠学習に最適やねん!うはははは!」
「寝てるだけでしょう!?」
〔★勉強になってない★〕
「うははは!凛は働きすぎなんやって!長い人生、のんびり行こうや~!?」
「ヤマトがのん気すぎるんですよ!てか、今は勉強の話でしょう!?」
「やめろ、オメーら!」
「そうだよ。学生は勉強が本分。ちゃんと勉強しなさい、ヤマト君。」
「うははは!耳が痛いわ、センセー!」
「凛君も、動きすぎだから、今日は早く帰って眠りなさい。」
「そうっすね。凛、今日はもう帰れ。」
「え!?瑞希お兄ちゃん、帰ってきたばっかりなのに!?」
「それがどうした?」
「ど、どうしたって!僕的には、肩でも叩いて、もんで、お疲れを癒して差し上げたいと・・・!」
少しでも彼に触れていたい。
ギュッと瑞希お兄ちゃんにしがみ付けば、グーで頭をポンと軽く叩かれた。
「怪我人が気を遣うな。むしろ、俺の方が癒してやんなきゃダメなんだからよ。」
「じゃ、じゃあ!もうちょっとお兄ちゃんの側にいていいですか!?」
「かまわねぇーけど、俺これから風呂に行くんだけど?」
「そ、そこまではお供できません!!」
過去の映像がよみがえり、後ろ歩きで瑞希お兄ちゃんから離れる。
〔★セクシーな回想だった★〕


