「どうです!女子必須(ひっす)のアイテムです!!」
「うん・・・確かに、それは便利だね。今の若い女の子は短いスカートをはく。見られて困らないパンツをはくのはいいアイデアだ。」
「でしょう♪」
「だからと言って、年頃の子が・・・・・おじいさんとはいえ、男性にパンツを堂々と見せるのはよろしくないね・・・」
「え!?あ、す、すみません!」
真顔で言われ、ちょっと恥ずかしくなる。
「すぐにはきます!」
「いや、そのまま、そのまま。はいてもらうと、手当てができないからね?」
焦る私に、どこまでも冷静に対応するご老体。
〔★余裕のある大人だ★〕
「蓮君、同じはくならファールカップにしたらどうかな?」
「え?股間を守る下着ですか?」
「うん。君の股間は男性らしくない。ファールカップを愛用しているなら、納得は出来るけどね。」
「な!?そんなところまで見ていたんですか!?」
「大体は、歯並びやのど仏を見るけど、君は隠していたからね。」
(こわっ!この人、敵に回さなくて・・・協力者になってもらってよかった!!)
ありがとう、ヤマト!
ありがとうございます、瑞希お兄ちゃん達!!
〔★凛は関係者に感謝した★〕
「シゲ先生・・・すごすぎますね。洞察力がありすぎます。」
「人を観察するのが好きなだけだよ。君の怪我のことだけど、ご家族にはどういってごまかしてるんだい?」
「あ、気づいてないから大丈夫ですよ。」
「気づいてない?」
それで、私の足に包帯を巻くシゲ先生の手が止まる。
視線も私の方へと向けられる。
「両手と片足に包帯が巻いてあるのに、わからないと言うのかい?そんなに、ご両親と顔を合わせる時間はないのかい?」
「いえ、普通にありますが、着る服次第で誤魔化せますから。」
事実、弾が当たった場所は、服の上から隠せるところ。
色は暗い色で、生地の薄い七分袖を着たら両手の訪台はわからない。
ズボンも、太ももが隠れる長さなら問題ない。


