彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「報告してくださいよ、そういうこと!」

「うはは!すまん、すまん!せやけど凛、ゾンビあかんのんやろう~!?怖がらせるの、悪いやんか~!」

「えっ!!?ここゾンビ出るんですか!?」

「うはは!出るわけないやーん!幽霊とか、妖怪系しか出んわぁ~!」

「そ、そうですか!よかったぁ~・・・!」

「よくねぇーよ!出ることには変わりないだろう、凛道!?」

「マジかよ!?マジで幽霊いるの!?幽霊いるのかよ!?けど、大丈夫だカンナ!俺が守るから、落ち着け!」

「オメーが落ち着けよ、悠斗!あたしは凛を守るから平気だ!」

「よ、妖怪ウオッチ!誰か妖怪ウオッチ持ってねぇか!?カンナ、鬼太郎呼んで守らせるから、落ち着けよ!?」

「だからオメーが落ち着けよ、悠斗!マジで鬼太郎呼べるなら、あたしじゃなくて凛を守らせろ!」

「こんな時まで、りんどーかよ、カンナ!?」

「この部屋・・・やけに寒いと思ったら・・・そういうことか!?」

「うはは!25度やけど、寒いー?秀君以外に、寒い言う人おったら、温度あげるけどー!?」

「え!?この寒さで25度!?別の冷気じゃねーのか!?」

「凛さん、念のため・・・あなたのためにお経を読ませてください・・・!!」

「可児君も落ち着いて!」

「やめろ!なんか集まってくるかもしれないだろう!?」

「うはははは!大丈夫や、カンナはん!そんなことせんでも、ぎょーさんたまっとるらしいわ!」

「「「ぎゃああああああああ!」」」



ヤマトの説明で、可児君と円城寺君と悠斗君が叫ぶ。



「ナムアミダブツ!ナムアミダブツ!ナムアミダブツー!!」

「鬼ヤバじゃん!?撮ったら、何かうつる的な!?チョキで撮るか、スマホで撮るか~!?」

「長政君、楽しそうに撮影会するな!我が君、ここはいったん引きましょう!」

「そ、そうですね!みんな!とりあえず、瑞希お兄ちゃんのところへ行きましょう!場所変えて宿題しましょう!」

「なんや~!宿題中止せんのんかいなぁー!?」

「当たり前です!ほら、自分の分の宿題を持ちなさい、ヤマト!」

「退避!退避―!!」

「先に出て下さい!」

「り、凛が先に~」

「総長命令だ!!」



集団パニックを起こすみんなを、なんとかフォローしつつ、先に部屋から出す。

戸締りを確認し、クーラーのスイッチを切ろうとして気づく。