「うはははは!なんや、いろいろ出るからって、家電もサービスしてもろうたけど、なんも起きんでのぉ~!代わりに、凛に変な影響が出てるっちゅーて、烈司はんが気づいてなぁ~!その縁で、わしもお祓いしてもらって、結界貼ってもらって、今に至るねん!」
「お、お祓い!?」
「結界貼ってんのか、ここ!?」
「だ、大丈夫です!長期滞在しなければ、安全らしいです!」
パニックを起こしかける仲間をなだめるが収まらない。
「だからって・・・わざわざ住むか!?」
「ヤマト君、心霊マニアなの?」
「ウェイウェイウェイ!阪神ファンとは聞いてたけど~?」
「うはははは!なんせ、貧乏学生やからなー!」
「つーことは、家賃が安いのか?3万か?」
「うはははは!それが聞いて驚かんといやて~!?なんと、ただやねん!!」
「「「「「「「ただ!?」」」」」」」
それで部屋の中は静かになる。
「びっくりやろう~!?毎月0円家賃って、どんだけ最高やねーん!?関西じゃ考えられへんわ~」
「関西以外、日本全国でも考えられねぇーよ!!」
「そういえば・・・!?」
カンナさんがツッコミを入れた時、ハッとしたような顔で可児君が言った。
「この辺りの高級マンションに、ヤバい幽霊物件の部屋があるって親父から聞いたことがあった・・・。そこも、家賃が0円・・・!」
「はあ!?お前の親父って、坊さんだよな!?」
「完全に、危ないを極めた部屋じゃねぇーか!?よく無事だな、おい!?」
「うはははは! わしはそういう影響受けへん体質らしいからのー!周りは巻き込まれるらしいけど!うはははは!」
「「「「「「「・・・。」」」」」」」
ヤマトのその言葉で、静まり返る室内。
「あ、あの、みなさん・・・?」
誰からともなく、無言で勉強道具を片付け始める。
荷物をまとめるカンナさん達。
「なんや?帰るんか?宿題まだやろ?せーへんの?」
顔が引きつる私の横で、ヤマトがのん気に言う。
途端に、全員がいっせいに関西男子を見て叫ぶ。
「「「「「「こんな場所で出来るかぁァァァ!!」」」」」」
「神ヤバっしょー!?」
(そうなるよね・・・)
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