「あーいたな、そんな名前。けど、そいつは援助を断ったはずだぜ?」
「断ったんですか!?」
(やっぱり・・・・)
MESSIAHが逮捕されてから、毎日渡していた現物支給とは別に、お礼の品を持って会いに行っていた。
相変わらずダンボールホームだったけど、前よりも優しくなっていた気がした。
食べ物や消耗品といった現物支給によるお礼だったけど、丸山さん達は喜んでくれた。
何人か、いない人もいた。
今の話で、その時いなかった人達は、福祉の援助を受けることにしたのだとわかったけど・・・
「丸山さんは、ホームレスを続ける道を選んだんですね・・・」
理由は知らないけど、助けはいらないと頑なだった。
彼にも何か事情があるのかもしれないが、人様のことなので、口を挟まないつもりでいる。
「すいぶん、丸山さんって人のことを気にするのね~凛ちゃん?はっ!?まさか!?凛ちゃん、その人が好きなの!?」
サラダにドレッシングを絡めていたモニカちゃんが、悲痛な表情で聞いてくる。
「え!?違いますよ!丸山さんが、他のホームレスさんに呼びかけてくれたから、今回の作戦もうまくいったので――――どうしてるかと・・・」
「フン!気になったというわけか。」
否定しながら説明する私に、冷えたお茶を飲みながら獅子島さんは言う。
「心配せんでも、野生で生きているのなら何とかなっとるだろう。」
「わははは!サバイバルは良いぜ、凛助!あれも女にモテるからな!」
「不謹慎ですよ、百鬼さん!ホント、女性の話ばっかりですね!?」
スペアリブを骨ごと食べながら言う野獣に、こいつの女好きは治らないと思う。


