彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「円城寺大河・・・」

「渕上ぃ・・・俺達はオメーらと関わるなんじゃお断りだ!」

「誰が爆裂弾の頭の意見を聞いた?あたしは、龍星軍の四代目と頭同士の話をしただけよ?」

「どこが話し合いだ!?オメーの言い分を、凛道が完全にシカトして終わっただろう!」




あからさまな舌打ちをすると、円城寺君は言った。




「未練がましく、みっともない真似してんじゃんねぇぞ!?今度、うちのもんにケチつけたら手加減しねぇ・・・!」




有無を言わさぬ口調に、静かになる輝夜姫の面々。




「マジそれね~またリンリン怒らせたら、俺がお前らを再起不能にしちゃう系~」

「我が君への無礼、死に値すると覚えておけ。生ごみ風情が。」

「ガチギレ凛君初めて見たぜ~カンナ達がご機嫌取ってくれればいいけどな。」

「冗談じゃねぇよ!二度と余計なことすんなよ、クソ共!」

「これからは、相手見てもの言いや、ボケ。」




とどめを・・・釘を刺すように他の仲間達も口々に言う。

そんな声を聞きながら、私は先に進んだ。

靴音と気配で、男子達もついてきてくれてるとわかった。

側に友達がいるというのに、ホッとしない。

怒りが収まらない。

震えを抑えるのに必死だ。



「凛・・・」

「りっくぅーん・・・」



心配そうに名を呼んでくれる友達に、笑顔で持見せればよかったかもしれない。

でも、菅原凛の時の記憶がよみがえったせいでそこまで余裕がなかった。

ごめんの一言も言えなかった。

無言で彼女達を抱き寄せて歩くしか、私には出来なかった。



〔★仲間からの支援、凛は修羅場を脱出した★〕