「女ってなに、りっ君!?まだ、ほかにいるわけ!?」
「ますみちゃん!?」
だから、そんなことを知らないますみちゃんが勘違いするのは無理はないが・・・
「浮気なの!?浮気!?」
「違いますよ!僕ら、付き合ってもないでしょう!?」
「ばかぁ!!綿菓子買ってくれなきゃ、許さない!コットンキャンディーのハート型が良いの!」
「わかりました。買いに行きましょう。」
それでますみちゃんが大人しくなるならと、縁石から腰を上げる。
「凛さん!」
それを見て、素早く可児君が駆け寄ってきた。
「今夜は早く引き上げた方が良いですよ。凛さんが屋台で働いてることは、噂になってますから、さっきみたいなやつが来ますよ?」
「みんな暇なんですか?」
「興味があるんすよ。ただでさえ、シークレットカードみたいな存在なんですから。」
(そりゃあ、秘密にはしてるけど・・・)
「別に、レア度はないと思いますが?」
「謙虚っすね!さすがですよ!」
「褒めてもなにも出ませんよ?」
「とんでもない!ご存じないかと思いますが、凛さんは結構~」
「もしかして、凛道さんじゃないですか!?」
「は?」
可児君を遮る知らない声。
「やっぱりそうだ~」
「凛道さ―ん!」
そう言って現れたのは、浴衣姿のヤンキー女子の集団。
「「「凛道蓮さーん!」」」
「きゃん!?」
「う!?」
「ますみちゃん、カンナさん!?」
女子達が押し寄せてきたと思ったら、私の両隣にいたますみちゃんとカンナさんが跳ね飛ばされた。
〔★人身事故が発生した★〕


