人混みの多い祭り会場をウロウロした結果、人気のない駐車場での休憩となった。
「コーヒーフロートは美味いのぉ~うはははは!」
「ビチェリンがパネェっしょ!?」
「俺はカフェラテかな。」
「シンプルにカフェオレで良い。」
「俺は瑞希先輩が作ってくれたものなら何でもいい・・・!」
「とかいいつつ、コールド・モカ・ジャパっていう手の込んだものを頼んでるよな、大河?」
「なんだよ、高千穂もコーク・ブラックかよ?」
「可児もか?」
「あら~付き合っちゃえば、お2人さん?」
「テメーの手に持ってるカフェ・デ・マーブルをぶっかけるぞ、クソ女!」
「カンナ、嫌だったら俺のコーヒー・ジンジャーと交換してもいいぜ!?」
壁にもたれたり、縁石(えんせき)に座ったり、地面にヤンキー座りしたりする。
「うはははは!暑いのぉ~凛!」
「暑いですね・・・」
「うちわがあるのであおぎましょうか、凛さん?」
「いえ、いいですよ。」
「ウェイウェイウェイ!リンリンの場合、違う意味で暑い系ジャン!?」
「え?」
「りっ君~♪」
「凛にくっつきずぎだぞ!?」
(そうかもしれない・・・。)
ちーちゃんの言葉に、私の両脇にいる女子達をチラッと見る。
(私を挟んで座っているので、暑い。)
〔★愛のある暑さだ★〕
「なんでカンナ・・・りんどーの横に・・・!?」
「カンナの反対隣、あいてるから座って来いよ、悠斗。」
「あの野郎、うちのメンバーに色目使いやがって・・・!」
「どっちかっていうと天然しか使ってねぇよ、大河。」
「うはははは!今日は日差しが熱かったなぁー!夜になると、少しも暑さがマシになっとると思わんか、凛!?」
「今もアツイよ・・・」
(視線がだけどね。)
〔★愛憎のあるアツさだ★〕


