彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




人混みの多い祭り会場をウロウロした結果、人気のない駐車場での休憩となった。



「コーヒーフロートは美味いのぉ~うはははは!」

「ビチェリンがパネェっしょ!?」

「俺はカフェラテかな。」

「シンプルにカフェオレで良い。」

「俺は瑞希先輩が作ってくれたものなら何でもいい・・・!」

「とかいいつつ、コールド・モカ・ジャパっていう手の込んだものを頼んでるよな、大河?」

「なんだよ、高千穂もコーク・ブラックかよ?」

「可児もか?」

「あら~付き合っちゃえば、お2人さん?」

「テメーの手に持ってるカフェ・デ・マーブルをぶっかけるぞ、クソ女!」

「カンナ、嫌だったら俺のコーヒー・ジンジャーと交換してもいいぜ!?」



壁にもたれたり、縁石(えんせき)に座ったり、地面にヤンキー座りしたりする。



「うはははは!暑いのぉ~凛!」

「暑いですね・・・」

「うちわがあるのであおぎましょうか、凛さん?」

「いえ、いいですよ。」

「ウェイウェイウェイ!リンリンの場合、違う意味で暑い系ジャン!?」

「え?」

「りっ君~♪」

「凛にくっつきずぎだぞ!?」



(そうかもしれない・・・。)



ちーちゃんの言葉に、私の両脇にいる女子達をチラッと見る。



(私を挟んで座っているので、暑い。)



〔★愛のある暑さだ★〕



「なんでカンナ・・・りんどーの横に・・・!?」

「カンナの反対隣、あいてるから座って来いよ、悠斗。」

「あの野郎、うちのメンバーに色目使いやがって・・・!」

「どっちかっていうと天然しか使ってねぇよ、大河。」

「うはははは!今日は日差しが熱かったなぁー!夜になると、少しも暑さがマシになっとると思わんか、凛!?」

「今もアツイよ・・・」



(視線がだけどね。)



〔★愛憎のあるアツさだ★〕