彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)





友達がコーヒーを買いに来てくれたら、よくわからない修羅場に巻き込まれた。

その結果、邪魔になるからとお店から追い出された。



「これ飲んで、いろいろ冷やしてこい。」



そう言って、私達全員分のドリンクを用意してくれた瑞希お兄ちゃん。

金はいらねぇと言って、おごってくれたところが優しい。

なので、邪険にされたというわけではない。

だけど、瑞希お兄ちゃんから「喧嘩の原因は凛だ。」と言われたことはショックだった。



「大丈夫っすか、凛さん?」

「リンリン、怪我ない系~?」

「スゲーガチバトルだった。」

「自業自得だろう。」

「言えるよな~ざまぁ!」

「迫力ある光景でした、我が君!」

「うははは!見てておもろかったわ!」

「見てないで、助けて下さいよ!」



男友達の言葉にイラッとする。

カンナさんとますみちゃんの喧嘩が収まった時、タイミングよく戻ってきた彼ら。

しかし実際は、カンナさんから少し遅れてお店近くに到着しており、遠巻きで修羅場を見ていたのだった。




「助けるって、うはははは!あれをわしらで止めるのは、命がけやーん?どっちもめっちゃ怖いやんけ~!?」

「7人もいて薄情ですよ!否定はしないけどさ!」

「「「しないのかよ。」」」



私の言葉に、トリプルツッコミを入れる爆裂弾。

別に、女の子相手に戦えと頼んでるわけじゃない。

私のモットーはあくまで話し合いだから、引きはがしてもらうだけでもよかったのよ。



(それが7人もいて見てるだけって・・・・)



ホント、少しは『七人の侍』って映画を見習ってほしい!

『SAMURAI7』でもいいけどさ!



〔★あれは農民を助ける話だ★〕