「ちょ、やめて!助けて!お兄ちゃーん!!」
「瑞希~呼ばれてるぞ?」
「ただ今営業中。手が離せなーい。」
「お兄ちゃぁぁぁーん!?」
「助けてやらねぇーの?」
「知らねえ。」
「ならば、放置でよかろう。」
「取り合いされる姿も可愛いわぁ~凛ちゃん!」
「わはははは!もう少し引き付けた方が良いな!」
「僕が何をしたというんですか、みなさん!?」
「反省したら助けてやるよ。」
〔★助ける気はあるらしい★〕
ツンとした態度のお兄ちゃんにショックを受ける。
(私、何か悪いことした!?)
ひどいよ、お兄ちゃん!
でも、そうやって冷たい態度を取るところも好きだよ!
放置される、嫌じゃないよ!?
そういう愛も、プレイもあるもんね!?
〔★本気で困ってはなさそうだ★〕
「りっ君から離れなさいよ、ブス共!」
「痛い痛い!」
「ぶりっ子の猫かぶりが!殺すぞ!」
「いたーい!」
「あ、あの!凛君に怒らないでください!穏便に~!」
「いたたたた!」
「涼子、もう見捨てなよ!」
「あんた達、それぐらいにしなさい!」
服がだいぶ伸びたところで、見かねたモニカちゃんが助けてくれた。
「これ以上は営業妨害よ!」
「モニカちゃーん!」
「モニカ先輩!」
「モニカお姉様ぁ!」
「モニカお姉さん。」
「え!?あの人、女性なの、涼子・・・!?」
「あ、うん。詳しくは、後で話すよ、久美子ちゃん。」
「ほらほら、凛ちゃんをお離し!凛ちゃんのお仕事の邪魔したいの?」
「すんません、モニカ先輩!おい、凛から離れろ!」
そう言って最初にカンナさんが手を離す。
「わかってるわよぉ~!りっ君、終わるまで待ってるねぇ?」
カンナさんに続き、ますみちゃんも離れる。
「私らは帰ろう、涼子。」
「う、うん、そうね・・・。凛君、またね?」
私から手を離しながら、別れの言葉を述べる涼子ちゃん。


