「涼子っ!大丈夫!?」
「う、うん。びっくりしただけ。」
「すみません、涼子ちゃん!ますみちゃん、何してるんですか!?」
「りっ君に言われたくない!離してよぉ!地味女のくせに、りっ君からプレゼントなんて何様よ!?ダサメガネのくせに、ますみのりっ君に近づかないでよ!」
「僕はますみちゃんのものじゃないです!」
「おい、凛!なにやってるんだ!?」
間近で起こった揉め事に、作業の手を止めて私達を見る瑞希お兄ちゃん達。
「2人共、つーか、ますみちゃん!落ち着けよ!」
「そうだぜ?ますみちゃん、涼子ちゃん、なにがあったの?」
「良い女の子が、喧嘩しちゃだめよぉ~?」
「原因を言いなさい。」
「わははは!良い修羅場じゃねぇか!?いいぜ!もっとやれ!」
みんな心配して声をかけ・・・いや、1人をのぞいては心配してしてくれた。
〔★応援してるやつがいた★〕
仕事どころじゃなくなってくる空気。
「何でその女をかばうの、りっ君!?」
「かばうかばわないじゃなくて、ますみちゃんが攻撃的すぎるんです。」
「ますみが何で怒ってるか、りっ君はわからないの!?高千穂カンナにプレゼントあげたこと、まだ許してないんだからね!?」
「・・・・そのプレゼントって、高千穂さんがいつもつけてる赤いピアスのことですか?」
「なんであんたが知ってるのよ!?」
「凛君から聞きましたから。」
「なんですって!?」
「涼子ちゃん!?」
「わ、私が知っていたら・・・いけませんか?」
食って掛かるますみちゃんに、涼子ちゃんが聞き返す。
上目づかいで、唇をへの字にしながらますみちゃんを見る涼子ちゃん。
これにますみちゃんは、唇を震わせながら言った。
「別に~!りっ君、優しいからねぇ~!その他大勢の女子にぐらい、お贈り物もするわね!でもますみは、妹系の彼女だから!あなたと違って、もらうもの質が違うから!」
鼻で笑うと、余裕の笑みを浮かべながらますみちゃんは言った。


