彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「男に色気ってなんだよ!?いらねぇーだろう、色気!?俺の見た目が中性だからって馬鹿にしてんのか!?」

「見た目うんぬんはそうじゃねぇけどよぉ~男に持色気は必要だぜ?普段、あれだけ謎のフェロモン垂れ流してるくせに、肝心な時に純粋な凛たんが引っ掛からないって・・・・ちょっと色気の使い方がわかってねぇな~」

「わかりたくもねぇよ!?てか、謎のフェロモンてなんだよ!?」

「それがオメーが男にナンパされる原因だと、長年の付き合いからして俺は思う。」

「マジかよ!?それ病院で治るのか!?」

「治るか、馬鹿者。色気以前の問題に、女装した瑞希に凛道が反応しなかったのは、単に凛道の好みじゃなかっただけだろう。」

「って、伊織―!?」

「あーなるほどねぇ~!だから逃げられたのねぇ~わかるわ~タイプじゃない人に迫られても困るもんね~!」

「だから俺は襲ってないって言ってんだろう勘兵衛この野郎!!」

「あーん!?凛ちゃん怖がらせた分際で、なめた口聞くんじゃねぇぞ女装やろうが!ミニスカノーパンにしてゲイバーに叩きこむぞっ!?」

「女装させたのはテメーだろう!?ゲイバーにも行くかボケ!」

「わはははは!ビビらせたってことは~嫌われたかー!?追いかけまわしたんかぁー!?」

「嫌わ・・・誰がだコラ!?凛は、甘えそうになるからって理由で俺から逃げてたんだよ!」

「「「「甘えそう?」」」」

「そうだ!嫌われてはいない!むしろ、好かれちゃまずいから年下は無理だって予防線を張ったぐれーだ!」

「マジで?」



俺の言葉を聞き返す烈司。



「マジだ!それで凛の奴・・・勘違いして、年下だからお姉さんに嫌われたって思ったらしくて、凹みやがってよぉ~なぐさめるのが大変だったんだ!」

「おい、瑞希・・・。お前、お姉さんでも凛たんに好かれたってことか?」

「はあ?俺ってゆーか、凛は年上女が好きみたいなんだよ。」

「「「「年上~!?」」」」



俺の言葉を復唱して、顔を見合わせる仲間達。