彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「むっ・・・」

(一発目は、こちらの力を試すために受けたみたいね・・・)



そう思いながら、今度はすねに蹴りを入れる。



ゴス!

「うう~」

「え!?」

(利いてない!?)



体は揺れるが倒れない。

慌てて、わき腹に一撃入れる。



ガス!

「うう~」

「ええ!?」



攻撃前と変わらぬ態度。

どこを見てるかわからない眼で、ぼーっと立ったままだ。



(なにこいつ!?)

「はははは!どうだ、凛道!?Xの力は!?」

「あなたの力ではないでしょう!?」



得意げに言うやつに、言い返したら言われた。




「蓮君危ない!」

「え!?ミクお姉さ――――――――わっ!?」




聞き返す前に体が浮かぶ。



「わああ~~~~!?」



片足をつかまれ、逆さ吊りにされる。



「は、離しなさい!」



逆さの敵に言えば、



「うう~」

「わぁあああ―――――――――!?」



あっさり離して投げ飛ばされた。




「り・・・蓮君!」

「わあああああああああ!?」




ミクお姉さんの声を聞きながら、好きな人の前でかっこ悪い姿を見せたことを恥じる。

私の体はそのまま床へ―――――――



「あぶねぇ!!」



叩きつけられなかった。



「凛たん、無事か!?」



そう言った声に抱き留められる。



「凛ちゃん!」

「凛道。」

「わはははは!り~ん~す~け~」

「・・・・・・・・え?」



聞き覚えのある声。

視界を確認すれば、目に映る黒い無数の人影。



「あ・・・あなた方は・・・!?」

「遅くなってわりぃな?」



私を抱き留めた男前が笑う。

その近くには、おそろいの黒の特攻服を着た方が私を見下ろしていた。






「なんだお前ら!?」

「「「「黒子ファイブ参上!」」」」






黒木の言葉に、決めポーズをしながら答える先輩方。



〔★初代メンバーが現れた★〕