彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「お・・・・お前が、あの凛道蓮か!?」

「他にも凛道蓮がいるんですか?」

「その口調、顔の半分隠してるところ、獲物にトンファー使ってるところ・・・マジもんかよ・・・!?」

「無駄と思うが、確認しておく。お前ら、警察に自首する気はあるか?」

「だれが!!」



予想通り、相手はこちらの提案を断った。



「他の奴らはオメーみたいなガキにビビってやがったが、俺は違う!武器がなきゃ、喧嘩できないガキが!」

「なずなちゃん、被害にあった子達って、この場にいる子で全員ですか?」

「え!?」

「って!話を聞けよ!」

「わかる範囲でいいので教えて下さい。嫌なことさせられるのは、いつもここですか?」

「人の話を聞かないところが、マジで噂通りだな!?凛道蓮!」

「どうなんですか?」

「わ・・・・私は、ここしか来たことないから・・・」

「わかりました。下がっててください。」



なずなちゃんを背後に隠し武器を構える。



「すぐに倒しますから。」

「ほざくな!全員でかかれっ!!」



ボスの言葉を合図に、男達が飛びかかってきたけど。



ヒュンヒュン!

「ぎゃ!?」

「ぶっ!?」



トンファーで蹴散らす。

開始された乱闘。



「う、うわー!」

「きゃあ~!」

「巻き込まれるー!」



それによって上がる悲鳴の数々。

逃げ惑う者達。



「えい!」

バシバシ!



場数を踏んできたおかげで、1人でも対応できた。



「このガキ!強いぞ!」

「女だ!なずなを人質にー」

「わ、私!?」

「なずなちゃん!」



私への狙いを、か弱い少女へとチェンジするクズ共。