「な、なんのつもりだ新入り!?」
「言ったでしょう?体で払うって?」
私を連れて着た男に、トンファーを構えながら告げる。
「テメーらがしてきた悪事、痛みに変えてしっかり体に叩きこんでやるよ!!」
「調子に乗るなよ小僧!?」
お仕置き宣言をすれば、私をスカウトしてきた馬鹿が叫ぶ。
そのまま突進してきたので、
「そりゃあテメーだっ!!」
少女を抱きかかえたまま、その場にかがむ。
そして、飛びかかってきた馬鹿の顎めがけて下からトンファーを叩き込んだ。
バキ!
「ぶあっ!?」
がたいは良かったけどひっくり返った。
「さっきのは痛かったですよ?」
「たむさん!?」
「おいおい、うちの喧嘩自慢がやられたぞ!?」
「な、なにしてんだよ、蓮!?」
「ちあき、あのマスクのガキは何だ!?」
舞台へと駆け寄りながら、黒木が問いただす。
それにオロオロしながら監視役の女子は答えた。
「たむちゃんが拾ってきたガキだよ!なにやってんだ、蓮!?ぶっ殺されてぇーの!?」
ちあきの言葉を無視して、自分から寄ってきたMESSIAHのボスに言う。
「ヤンチャが過ぎたな、黒木?」
「ああ!?何もんだ、小僧!?」
「ご挨拶だな?」
着ていたベストを脱ぎ捨てる。
「お前の話は、うちの長政から来てるぜ?」
「な!?『長政』だと・・・!?」
「あっ!?く、黒木先輩!背中!あ、あいつの背中――――!」
私の背後にいた半グレ達が騒ぐ。
「あん!?こいつの背中がどうしー・・・・!」
確認のためにのぞき込んできたボスの顔が固まる。
それで遠山の金さん気分で、体を動かした。
「未成年の家出人に売春と薬とは・・・俺の目の前で舐めた真似してくれたな・・・!?」
その証を見せつけた。
「そんなに龍星軍を敵に回したいか?」
「りゅ、龍星軍、だと!!?」
「りゅーせいぐん・・・?」
口に出せば、半グレ達と客の顔色が変わる。
少年少女となずなちゃん達は困惑の表情をする。
先ほどまでの威勢の良さを3割減しながら、MESSIAHの頭が聞いてきた。


