「201万です。」
「え?」
「だから、9番への入札ですよ。」
持たされていた札を右手で上げながら、左手でなずなちゃんを指さしながら告げる。
「なに言ってんだ!?入札は終了したぞ!?」
「てか、お前は買われる側だろう、蓮!?」
司会者とちあきが何か言ったが関係ない。
「いえいえ。引き取る意思があるので、僕にも参加の権利があります。この人より高く入札したので、僕がなずなちゃんを頂きます。」
「ふざけるな!」
真下から声が響く。
「その子は俺が買ったんだ!俺のものだ!」
「僕の方が提示した金額の方が、高いです。」
「だったら、202万だ!」
値を吊り上げてきた。
1万円だけど。
〔★セコイ値上げだ★〕
「では、203万です。」
馬鹿に対抗して1万円プラスする。
「じゃあ、204万だ!」
「205万。」
「206万!」
「207万。」
「おーい、上がる値段が少ないぞ!」
私達の戦いにヤジが飛ぶ。
それもそうかと思ったら・・・
「217万!」
敵が、ちまちまあげるのをやめた。
「217万だ、217万!」
そう言ってるが、数字のきりが悪い。
「300万。」
私の言葉で会場は活気づく。
「な!?さ、300万だと!?」
「やめときます?」
ダメもとで聞けば、真っ赤な顔で言った。
「さ・・・310万だ!」
今度は10万単位で上がるのかしら?
「320万。」
様子見で言えば、男はドヤ顔で叫ぶ。
「400だっ!」
加算金額が、100単位に変わる。
それなら・・・
「800万。」
「え!?」
2倍にした。
「は・・・820万だ!」
粘ってきたので、とどめを刺した。
「1000万。」
「なっ!?」
会場がどよめき、競っていた相手は真っ青になる。
「もう終わりですか?」
「くっ・・・そ、そんなにお前が、払えるわけないだろう!?」
「払えますよ。」
わざとらしく、鼻で笑ってから伝えた。
「体で払う。」
「凛・・・!」
(・・・あのばか・・・)
〔★爆弾発言だ★〕


