彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「マスクの下はどんなお顔かな~?」

「えへへ!こんな顔で・・・」



瑞希お兄ちゃんの手が、私のシルキロールをずらす。



「え!?」

「うお!?」



途端に、なぜか叫ぶミクお姉さんと半グレのボス。



「うわっ!?」

「きゃー!?」

「なにあれ!?」



それは、こちらを見ていた野次馬達も同じだった。

次々と、周囲のテーブルから同じような悲鳴が上がる。



「ひどい傷!」



(傷?)




そのうちの1人が言った言葉で思い出す。



(しまった!傷だらけのペイントをしてたんだったわ・・・)



〔★修羅場にした顔を思い出した★〕



私を見る人達の反応を見て確信する。

仕上がりが良いので、みんな本物だと思ってしまったようだ。



「ど、どうしたの、蓮ちゃん!?」



瑞希お兄ちゃんでさえ、引っ掛かってくれている。



「ふ・・・はははは!可愛い顔と思いきや、とんでもない傷物だな!?」



勝ち誇ったようにMESSIAHのボスは言った。



「マスクしてる理由がわかったぜ!そりゃあ、こんな青あざだらけの面、人前に出したくないもんな~!?」



ノリノリで、元気になった黒木が私をのぞき込みながら言う。



「カワイコぶっても、そんな顔なら誰も相手にしねぇーよ!彼女も、ブサカワ犬に引っかかったと思って忘れようぜ?こんな奴、放っておいて俺と2人~♪」

「放っておけないわ!」

「「えっ!?」」



瑞希お兄ちゃんの言葉に、不覚にも同時に声を上げた私と黒木。

MESSIAHのボスだけ無視すると、私の両頬に手を添えながらミクお姉さんは言った。



「かわいそうに!誰がこんなひどいことを!?」

「え・・・えーと・・・」

「ええ!?なんですって!?親にやられたの!?虐待じゃない!?ひどいわ~!」



そう言って抱きしめてくれる。



「つらかったわね!でも、もう大丈夫よ!お姉さんが一生面倒見てあげるからね!?」

「「えっ!?」」



い、一生面倒を見るとおっしゃいましたか!?



〔★演技によるリップサービスだ★〕