彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「お前を選んだのは、美人の姉ちゃんだぞ。」

「女の人が僕を?」

「うらやましいぐらいに美女だ。おまけに、全身ブランド品で・・・あれは金持ってるぞ。」

「そうですか・・・。」

「いいか、もらう金は最低で5万だ。お前はそれだけの価値がある。」

「お、お金って・・・」

「出来るよな?」

「うぐっ!?」



胸倉をつかまれて持ち上げられた。

やり返せないわけじゃないけど・・・



「わ、わかりました・・・」

「わかればいい!」



抵抗しないで従う。

これに金髪は、鼻を鳴らして去って行く。



(後で覚えてなさい・・・)



〔★凛は報復を決めた★〕



金髪を見送れば、店員にうながされた。

ついて行けば、エレベーターへと乗せられる。

上へと昇るエレベーター。

そのドアが開いた瞬間、目の前にキレイな扉があらわれた。

店員が先に進み、ドアを開ける。

途端に、何とも言えない匂いがした。



(お酒?香水?いや、熱気みたいな・・・!?)



「来い。」



立ち止まっていれば腕をつかまれる。

引っ張られながら歩く。

踏み込んだ先は、テレビで見たホステスクラブのような内装の広い部屋。

違ったのは、席に座っている人達の服が、みんな乱れていたことだ。

服装の乱れた女の子達がいた。

それに群がる男や女・・・ゾッとした。

やがて店員は、1つのテーブルの前で止まった。



「お待たせしました。5番の子です。」

「あ・・・」



いたのは、サングラスをかけたお姉さんだった。

店員は私から手を離すと、お姉さんに一礼していってしまった。



(え?置き去り?どうすればいいの?)



困る私に、お姉さんが口を開いた。



「坊や、いくつ?」

「え?えーと・・・」

「18歳未満がいるって聞いてきたんだけど?」

「そ、それって・・・」



未成年だとわかって買いに来てる!?



〔★ここはそういう店だ★〕