彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




さりげなく、チェックしていたら肩を小突かれた。



「おい。」

「君は・・・」



また監視役の子だった。



「お前、名前は?」

「蓮。」

「ふーん。あたしは、ちあき。逃げようとか考えない方が良いからな?」

「わかりました。」



逃げるつもりはない。

倒す気で来てるから。



〔★凛は静かに闘志をたぎらせた★〕



「お前さ、何で落ち着いてるわけ?自分がどうなるかとか気にならないわけ?」



(私はともかく、君らの未来はわかる。)



そんな思いで無言を貫く。

私の態度が気に入らないのか、ちあきはしつこく話しかけてくる。



「お前、馬鹿なの?肝が据わってんの?」

「いつからこうゆうことしてるんですか?」

「はあ?説教でもする気?」

「静かだと落ち着かないから。」

「ぶっ!?ぶはははは!!」

「はーはっはっはっ!」

「なんだよそれ~!?」



これに、聞き耳を立てていたらしいMESSIAHの男達が爆笑する。



「お前、自分がどうなるかわかってる!?」

「僕がいた場所って、神待ちスポットなんですよ。」

「そうだよ!家出した少年少女が、身体と引き換えに泊まる場所を探してる出会いの場だよ!」

「お前、知ってて、ついてきたの?」

「お兄さん達は、そういうつもりで声をかけてきたの?」

「当たり前だろう、ばーか!」



調子に乗ってしゃべってる奴らを見て思う。



(知らないだろうな・・・私が、200時間録音できるICレコーダーを隠し持ってることを・・・)



手を抜いて、身体検査をしなかったことを後悔するがいいわ・・・!!



その後も、自主的にしゃべってくれたので助かった。



〔★自白は録音された★〕