作戦会議は、段ボールのお家で行われた。
「早かったな、チョコ。」
「いえ、お待たせしてはいけないと思いまして。みなさん、今日はよろしくお願いします。」
「この子がチョコちゃんか?よろしくな。」
「礼儀正しい子だなぁ~」
「いつも飯をありがとよ!」
「弁当も菓子も飲み物もありがてぇ!」
「すれてないな?」
「そうだよな。ヤンキーって聞いてたけど、それっぽくないな。」
「服装も控えめだしよ~」
(そう見せてるだけですよ。)
出迎えてくれた丸山さんやホームレスさん達の言葉に、心の中で苦笑いする。
〔★そう思ってるのは本人だけだ★〕
本日の衣装は、モニカちゃんが用意してくれたパトロール服。
アンダーシャツの上から、モニカちゃんが作ってくれたパトロール用のTシャツを着る。
背中には『パトロール』の文字が目立つ位置にプリントされていた。
でも、実際に目立っていたのは別のもの。
カッコいい龍と星と、ローマ字で刺繍された『RYUSEIGUN(龍星軍)』の文字の方が印象的だった。
そんな背中を隠すために、これまたモニカちゃんお手製の半そでジャケットを着ていた。
今はまだ、切り札を見せる時ではない。
「それでは始めましょうか?」
「ああ。確認になるが、これが、奴らが使ってる施設・たまり場についてだ。」
私の言葉に合わせて、丸山さんが大きな地図を広げる。
つなぐが本屋さんで買った地元の地図には、赤い印がたくさんついていた。
それに丸山さん達が書き込みをしてくれた。
〔★自腹である★〕


