「はあ!?不良が図書館でお勉強しろってんのか!?」
「俺ギャル男だもーん!リンリン、家庭教師して~」
「別にいいですけど・・・」
「いいのかよ!?」
「凛君、部外者じゃんか?」
「赤木に見つかると厄介だぞ?」
「あいつなら、部活の遠征でいないぞ。凛が狙われる心配はねぇ。」
秀君と悠斗君にカンナさんがさらりと言う。
「つーか、凛がいてくれたら、あたしも助かるし。」
「そ、そんな!カンナぁぁ~!」
「だよねぇ~カンナっち!リンリン、図書館行こう~!眼鏡ちゃんもおいでよ!」
「え?わ、私は・・・」
このやり取りを見つめていた一般人に声をかけるち-ちゃん。
「リンリンの彼女候補ならいい系でしょ!?」
「友達ですよ、ちーちゃん!無理に誘っちゃダメだよ?涼子ちゃんにも予定があるし。」
「あ・・・私・・・大丈夫、ですよ?」
「え?いいの?」
思わず聞き返せば、少しだけ頬の赤い涼子ちゃんがうなずく。
「いいの、涼子ちゃん?」
「うん。」
「はあ!?つーか、オメーみたいな真面目ちゃんは宿題終わってるだろう!?成績優秀な優等生が!」
「そうなの、カンナさん?だったら、家庭教師役をしてもらえませんか?女の子に教えてもらう方が、士気も上がりますから。」
「おい、勝手に凛が決めるなよ。小林の話も聞いてやらないと~」
「私、やります!」
「いいのかよ!?」
「い、いいです、高千穂さん!私でよければ、家庭教師役しますから・・・」
「ありがとう、涼子ちゃん!すごく助かります!」
「そんな・・・凛君には助けてもらってばかりだから、私―――――」
「涼子!どこ―――!?」
涼子ちゃんの言葉に、別の声が重なる。
それに涼子ちゃんは反応して声を上げた。
「あ、久美子ちゃん!」
「涼子!よかった、無事だった・・・いや、無事じゃない!?」
「あ、涼子ちゃんのお友達の佐藤さん。」
いたのは、涼子ちゃんのお友達。
私を見た瞬間、佐藤さんは大きく目を見開いた。


