彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「つーか、何で小林までいるんだよ!?」

「そこで会ったんです。可児君は?」

「俺が知るか!」

「もう帰ったんじゃねぇか?」



円城寺君が吐き捨てるように言い、秀君が穏やかに教えてくれた時だった。



「おい、オメーら!組長が呼んで・・・って、凛さん!?」

「可児君。」



噂をすればなんとやら。

新副総長もあらわれた。



「どうしたんすか、凛さん!?そのお姿は!?転校してきてくれたんすか!?」

「いいえ、ただのコスプレです。」

「似合いますね!!」

「「「「褒めるのかよ!!」」」」



〔★五分刈りは称賛した★〕



私の返事に、他のみんなとは違う反応を見せる可児君。



「なんだ、コスプレっすか!てっきり、東山高校に、転校してきてくださったものだと思ったんすよ?」

「すみません。」

「いえいえ!目立たないための変装なんでしょう?だから、コスプレなんすよね?」

「はい。モニカちゃんの指示でこうなりました。」

「なるほど、さすが朝霧さん!考えてるっすね~ところで、今日は何の御用で?」

「そうだった!凛!なんで来たんだよ!?」



可児君の問いを受け、カンナさんも聞いてくる。

隠すことでもなかったので教えた。



「ちーちゃんに忘れ物を持ってきたんです。」

「「「「取りに来させろ。」」」」

「呼び出してくださいよ!」

「ええ!?全員一致ですか!?」



〔★龍星軍の考えは同じだった★〕



言い方に違いはあったけど、私の答えを聞くなり文句を言い始める仲間達。



「お前な、凛!龍星軍の頭が世話焼くのはいいが、それはパシらせてるの同じだぞ!」

「凛さんに対して無礼じゃないっすか!?〆ましょうか!?」

「あのチャラオを甘やかすな、凛道!」

「舐められるぞ、凛君?」

「これだから新米ヤンキーは!!」

「あははは。みんなきついな~ねぇ、涼子ちゃん。」

「あははは・・・」



涼子ちゃんに同意を求めた時、可児君の表情が変わった。