(え!?なに!?ケンカ!?・・・・とは思えない!)
だって、涼子ちゃんを囲んでいる女は見た目が怖い。
あきらかにヤンキーだった。
はやる気持ちを抑えながら、そっと彼女達に近づく。
距離が縮まるにつれ、その会話が聞こえてきた。
「お前が、凛道さんと一緒にいたのを見たっていうやつがいるんだよ!」
「1年坊の、地味なお前が何で凛道さんにからんでんだよ!?」
「凛道さんに迷惑かけんなよ!?」
(・・・え?私こと、話してる??)
嫌な予感を覚えつつも、気配を消して近寄る。
「何とか言えよ!」
「わ・・・私は、凛君に・・・」
「凛君だと!?馴れ馴れしいだよブス!」
「女に優しい凛道さんの性格利用するなよ、隠れヤリマンが!!」
「簡単に凛道さんの名前を呼ぶな、殺すぞ!?」
なんでそうなったのか・・・
(聞く限り、私が原因で涼子ちゃんが責められてるような・・・? )
「凛道蓮が、お前となれ合うと思ってんのか!?」
(いや、この場合、私が原因なのね?)
釈然としなかったが言った。
「そうですね。」
盛り上がっているところで修正をかけた。
「なれ合うじゃなくて、僕が仲良くしてもらってるからね。」
「え!?」
「「「なっ!?」」」
私の声に反応して振り返ったので聞いた。
「お前ら、涼子ちゃんになにしてんだ?」
「凛君!?」
「「「えっ!?り、凛道蓮、さん!?」」」
突然声をかけたせいか、みんなすごく驚いていた。
大声で脅かしたわけじゃないけど・・・いきなりだと、普通の声でも驚くのね。
〔★それだけではないだろう★〕


