がっかりする私をよそに、テンション高めに瑞希お兄ちゃんはしゃべる。
「東山の連中は熱心だぜ?高千穂も、すげー頑張っててな~」
「そうでしたか・・・」
「なんでテンション下がるんだ、凛?」
「え?ああ・・・喉が渇きまして・・・」
「だから元気がないのか~?じゃあ、先に飲んじまえよ。」
笑顔で言うと、私が用意した氷入りのグラスを手に取る。
そして、大急ぎで新鮮なマンゴージュースを入れる瑞希お兄ちゃん。
それにストロー付きで差し出してくれた。
「ほら、凛。」
「あ、でも、瑞希お兄ちゃん達より先に飲むのは・・・」
「そのお兄ちゃんがいいって言ってんだ。飲めよ?」
「・・・ありがとうございます・・・」
お礼を言って受け取り、甘い飲み物を吸い上げた。
その隣で、自分と仲間の分の飲み物を注いでいく瑞希お兄ちゃんを見ていた。
働く男って、ステキよね・・・♪
〔★好きな人だから、よく見えているだけだ★〕
「できたぞ、お前ら~!」
「持ってきて、みーちゃん!」
「取りに来い。」
「えー愛がない!」
「だりぃ~」
「サービスが悪いぞ。」
「わはははは!」
「今なら凛が、手渡ししてくれるぞ?」
「ちょ、お兄ちゃん!」
そんなことして、彼らが動くわけ~
「俺が一番!」
「あたしよ!」
「どけ!」
「わはははは!」
(って、動くの!?)
あっという間に私の前に押し寄せる先輩達。
〔★凛のサービスは人気だった★〕
「凛たん、お疲れ様って言って!」
「お、お疲れ様です、烈司さん。」
「愛してるって言って~」
「先輩として、モニカちゃんを愛してます。」
「・・・わかってるな、凛道・・・?」
「し、獅子島さんって、本当に頭がよくて、冷静で、頼もしくて、見た目もよくて、本当に味方で嬉しいですっ!」
「わはははは!凛助ぇ~!」
「はい、百鬼さん。」
「てっ、俺様にはそれだけかっ!?」
「えー・・・霊長類最強の百鬼さん・・・?」
「わははははは!」
私の返答に、百鬼は大爆笑する。
怒鳴り返してこなかったので、たぶん今ので正解だと思う。
〔★凛はリアクションで判断した★〕


