「チョコ君、家出ちゃんの画像を送ってくれない?」
「え?」
「私は忘れない自信はあるけど、他の人はそうとは限らない。他の人にも見せて、情報提供を呼びかけたいのよ。」
「そうして頂けると助かります。」
「じゃあ、アドレス交換しましょうか?」
アドレス・・・
(それはまずい。)
極力身内以外は、アドレスは教えたくない。
いつ、どこで、菅原凛とバレるきっかけになるかわからないから。
「あの、メモリーカードを渡すので、そちらで画像をプリントしてもらえませんか?」
「え?教えるの嫌なの?」
「個人情報ですので。」
「それだと、家出ちゃんを見つけた時に、すぐに連絡できないでしょう?」
「その時はご家族へ・・・」
家族へ連絡してほしいと言いかけて気づく。
(しまった!みさきさんの連絡先知らない!)
〔★痛恨のミスだ★〕
どうしよう!?
会長さんの連絡先でもいいかな?
(でも、本人の許可を取らずに教えるのはダメだよね?)
「なぁに、チョコ君?あなたのアドレスじゃ、ダメなの?」
「えーと・・・」
「チョコ君じゃダメなの?」
「・・・いいです。」
かなり不本意ではあったが、教えることを承知する。
「きゃーやったわぁ~!」
「連絡先ゲットだぜ~!」
これに対し、目の前で拍手する2人の男女にイラッとする。
(私はレアポケモンか!?)
〔★現実世界でも、珍しいタイプではある★〕
しぶしぶ、アドレスを交換する。
もちろん、コピーしたなずなちゃんの画像つきで。
「ありがとう~学兄さんにも送るね?」
「よろしく。」
「お姉さん、それ以上、僕のアドレスを拡散しないでくださいね?」
「瑠華でいいわよ。もちろんよ。ところでチョコ君、MESSIAHのことは誰から聞いたの?」
「警察が愚痴ってるのを聞いたんです。」
「え!?補導されたの!?」
「されてません!」
〔★その時点で、凛道蓮は終わってる★〕


