察した私に、悟りきった表情でモニカちゃんは語る。
「警察もダメだし、大使館もダメなら、同じ国出身で、真面目に募金活動してる人達に、そいつらを引き渡して送金させた方が早いでしょう?」
「それはそうですけど・・・」
「アドリブとはいえ、凛ちゃんのハーフ演技はよかったわぁ~!」
「いえ、モニカちゃんの言っていたことを、思い出しながらしゃべっただけです。それに、即興でハーフ設定をモニカちゃんが作ってくれたので乗り切れました。だから、モニカちゃんのおかげですよ。」
「もう、ホント謙虚なんだから!そんな凛ちゃんが大好きよ~ん!」
「あ、ありがとうございます。」
苦笑いでお礼を言えば、いつの間にか集まっていた野次馬から拍手が上がる。
その後、ポスターを貼り終えてから、募金詐欺をしている外国人女性グループと男性グループの計2組を捕まえて、本当に募金活動をしている団体に集めたお金と一緒に引き渡した。
「チョコちゃん達のおかげで、募金詐欺がうろつかなくなって助かったぜ!とはいっても、少し離れた場所でまだ活動してるけどなぁ~」
「でしたら、遠征します。今度は、百鬼さんにも同行してもらいます。」
「え~!?なんでぇー!?凛ちゃんと二人っきりが良いのにぃ~」
「追い払うには、ちょうどいいかと思いまして。」
「わはははは!美人の外国人とエロトークできるぜっ!!500円で何時間しゃべれるか実験、実験!!」
「・・・・マジで、あんなのを連れてくの、凛ちゃん?後悔しない?」
「後悔したので、この問題は2人で解決しましょうね、モニカちゃん。」
「なんだコラ凛助!?美女とエロトークさせろ!!」
「募金詐欺をさせないことが目的なんですよ!」
「がははは!頼りにしてるぜ、チョコちゃん達!」
そのせいかどうかわからないけど、それ以後、パトロール範囲内外での募金詐欺は出没しなくなったという。
〔★募金は無事に送金された★〕


