「つーまーりー!募金活動の正当性を示す書類ではないってことよん♪道路にいるのを許可してもらってるだけで、募金に対しての効力は0!活動許可書であるかのように見せる時に使うものよ!実際、『道路使用許可証』があれば、警察は強制退去させられないから、だますのには便利よ~♪」
「・・・ひどい・・・」
ボー然とする思いでつぶやけば、腕をつかまれた。
「ノー!!」
「あ・・・」
募金をすすめてきた女性だった。
「&%%*$$$$&&&!」
必死で何か言っているが、何をしゃべっているかわからない。
母国語でしゃべっているみたいだけど、たぶん誤解だと私に言っているみたいだ。
「ヤメロっ!!」
そんな私達の間に、体格の良いおばさんが割って入る。
女性から私を引き離す。
「コドモアイテニ、ハズカシクナイノ!?」
「あああああ!!&%##&&&%%&!!」
これで女性が、怖い顔で怒鳴り散らすが、やっぱり何を言ってるかわからない。
負けじと、おばさんも言い返し、追加でやってきたおばさん2人が女性を抑える。
おばさん達は女性を囲み込むと、、きつい声でガンガン責め始めた。
「大丈夫、凛ちゃん?」
「ぼ、僕は平気ですが・・・」
「すまなかった、モニカ。」
そこへ、白い頭のおじいさんがやってくる。
東南アジア系と思われる人だ。
目が合えば、悲しそうな顔で私に言った。
「坊やも本当にすまなかった。危うく、詐欺の被害に合わせるところだった。」
「さ、詐欺?じゃあ・・・?」
「・・・・本当に、申し訳ない。」
真顔でそう言うと、私に向かって深々とお辞儀するおじいさん。
「同じ民族として恥ずかしい・・・。うちの孫と変わらないくらいの子供からも、金をだまし取ろうなんて・・・・!」
「あ、あの・・・!」
「ああ、すまなかったね。子供にする話じゃなかったね。」
そう言うと、優しい目で私の頭を撫でる外人のおじいさん。


