彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「つーまーりー!募金活動の正当性を示す書類ではないってことよん♪道路にいるのを許可してもらってるだけで、募金に対しての効力は0!活動許可書であるかのように見せる時に使うものよ!実際、『道路使用許可証』があれば、警察は強制退去させられないから、だますのには便利よ~♪」

「・・・ひどい・・・」



ボー然とする思いでつぶやけば、腕をつかまれた。



「ノー!!」

「あ・・・」



募金をすすめてきた女性だった。



「&%%*$$$$&&&!」



必死で何か言っているが、何をしゃべっているかわからない。

母国語でしゃべっているみたいだけど、たぶん誤解だと私に言っているみたいだ。



「ヤメロっ!!」



そんな私達の間に、体格の良いおばさんが割って入る。

女性から私を引き離す。



「コドモアイテニ、ハズカシクナイノ!?」

「あああああ!!&%##&&&%%&!!」



これで女性が、怖い顔で怒鳴り散らすが、やっぱり何を言ってるかわからない。

負けじと、おばさんも言い返し、追加でやってきたおばさん2人が女性を抑える。

おばさん達は女性を囲み込むと、、きつい声でガンガン責め始めた。



「大丈夫、凛ちゃん?」

「ぼ、僕は平気ですが・・・」

「すまなかった、モニカ。」



そこへ、白い頭のおじいさんがやってくる。

東南アジア系と思われる人だ。

目が合えば、悲しそうな顔で私に言った。



「坊やも本当にすまなかった。危うく、詐欺の被害に合わせるところだった。」

「さ、詐欺?じゃあ・・・?」

「・・・・本当に、申し訳ない。」



真顔でそう言うと、私に向かって深々とお辞儀するおじいさん。



「同じ民族として恥ずかしい・・・。うちの孫と変わらないくらいの子供からも、金をだまし取ろうなんて・・・・!」

「あ、あの・・・!」

「ああ、すまなかったね。子供にする話じゃなかったね。」



そう言うと、優しい目で私の頭を撫でる外人のおじいさん。