彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




「じゃあ坊主は、日本食しか食べてないのか?」

「う、うん!日本食べ物の数、たくさんあります。メロンパンとカップラーメン好きです。」

「俺のパパ達もカップラーメンが好きで、日本の酒も送ると喜んでくれる。ママはパックが好きだ。」

「私の兄達は抹茶のお菓子が、弟は飴が大好きなの。パパにはタバコ、ママと姉妹と従妹達には香水を贈るの。坊やも、お土産にするんだったよね?他には何を贈るの?」



再び話をふられ、言葉に詰まりながらも答えた。



「あ・・・僕、百均の便利グッズを送ります。食べ物だと、届くまでに腐ってしまいます。僕の実家、船を乗りつがなきゃダメなんです。」

「船!?すごく遠いじゃない!それじゃあ、食べ物は送れないわね・・・箱詰めするだけでも大変そう。」

「しかし、この年で仕送りはえらいじゃないか!自分のお小遣いまで、仕送りにあてて・・・ほしいもの買えないんじゃないか?」

「平気。ママが喜ぶからいい。」

「そうか。」

「良い子ね・・・」



上手な日本語で言うと、私の頭をナデナデする外国人の男女。



「坊主、引き止めて悪かったな。母さん達へのお土産を買いに行っておいで。同族から、金はとれない。」

「え?でも・・・」

「坊やは、私達と同じ国の人間だもの。日本人からお金をとるわ。」


「つまり、日本人相手なら、とってもいいって言うことかしら?」

「あ。」



モニカちゃんの両手が、男女の腕をそれぞれつかむ。



「う!?」

「痛い!なにするの!?」



非難する2人に、モニカちゃんは言った。



「自供してくれてありがとう~!『同族から、金はとれない』と『日本人からお金をとる』発言改め、募金詐欺の可能性がある証言、頂きました~♪」

「ええ!?」

「テメー!?ハメたのか!?」

「私達をだましたの!?」

「だからなぁーに?」



ギロッとにらむ男女を、鼻で笑うモニカちゃん。