「じゃあ坊主は、日本食しか食べてないのか?」
「う、うん!日本食べ物の数、たくさんあります。メロンパンとカップラーメン好きです。」
「俺のパパ達もカップラーメンが好きで、日本の酒も送ると喜んでくれる。ママはパックが好きだ。」
「私の兄達は抹茶のお菓子が、弟は飴が大好きなの。パパにはタバコ、ママと姉妹と従妹達には香水を贈るの。坊やも、お土産にするんだったよね?他には何を贈るの?」
再び話をふられ、言葉に詰まりながらも答えた。
「あ・・・僕、百均の便利グッズを送ります。食べ物だと、届くまでに腐ってしまいます。僕の実家、船を乗りつがなきゃダメなんです。」
「船!?すごく遠いじゃない!それじゃあ、食べ物は送れないわね・・・箱詰めするだけでも大変そう。」
「しかし、この年で仕送りはえらいじゃないか!自分のお小遣いまで、仕送りにあてて・・・ほしいもの買えないんじゃないか?」
「平気。ママが喜ぶからいい。」
「そうか。」
「良い子ね・・・」
上手な日本語で言うと、私の頭をナデナデする外国人の男女。
「坊主、引き止めて悪かったな。母さん達へのお土産を買いに行っておいで。同族から、金はとれない。」
「え?でも・・・」
「坊やは、私達と同じ国の人間だもの。日本人からお金をとるわ。」
「つまり、日本人相手なら、とってもいいって言うことかしら?」
「あ。」
モニカちゃんの両手が、男女の腕をそれぞれつかむ。
「う!?」
「痛い!なにするの!?」
非難する2人に、モニカちゃんは言った。
「自供してくれてありがとう~!『同族から、金はとれない』と『日本人からお金をとる』発言改め、募金詐欺の可能性がある証言、頂きました~♪」
「ええ!?」
「テメー!?ハメたのか!?」
「私達をだましたの!?」
「だからなぁーに?」
ギロッとにらむ男女を、鼻で笑うモニカちゃん。


