「もういや!主人も、体調が悪くなるし、子供達は実家に避難させたけど、これじゃあ家族がバラバラ!何のためのマイホームよ!?西峰の、あいつらのせいで我が家はめちゃくちゃよ!」
「そうですよ。あなたは被害者です。他にもいろいろされてるでしょう?」
「ええ!最初は、宗教への勧誘だけだったわ!寄付をしろと言われ、約束もしてないのに押しかけてきたりで、本当に迷惑した!」
「そうでしょうね・・・あなたは優しい人だから。その良心につけこんだんですよ。なにも悪くないのにひどすぎる。悪いことなんてしてないのにね?」
「うっうっ!そうよ!私、私、何もあちらに迷惑かけてないのに!ひどいわ!」
「そうですよ。もっと言って下さい。」
「だいたいね、あの住人はー!町内会のルールは守らないし、あいさつだってね~」
(すっごい盛り上がってる・・・)
烈司さんが優しく相づちを打つたびに、高田さんはいろんなことを話す。
泣きながら、悔しそうに怒りながら、早口で一気にしゃべる。
そうやってしゃべり続けるうちに、段々と彼女の表情が変わってきた。
30分もすれば・・・・
「私が望むのは、音を気にしない普通の生活なんです。」
「わかります。そのために、常識を持って対応された。」
「はい。ですが、話し合いもできない、話も通じない相手で・・・もう心が折れそうでした。」
「でも、あなたは負けなかった。だからこそ、我々を呼んで下さった。高田さん、あなた方が望むことは何ですか?」
「これ以上西峰に、あの隣人達に好き勝手させたくありません。」
落ち着いた口調になっていた。
ヒステリーぽかったのが、つきものが落ちたみたいに穏やかだった。
(烈司さん、すごい・・・!!)
〔★烈司アロマ、人妻を癒した★〕


