彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




携帯を取り出して、素早く連絡する。

LINEを送れば、会長さんがすぐにくると返事をくれた。

これで一安心。



「わはははは!免許書を出せや!保険証、マイナンバー、学生証でもいいぞ!」

「なにしてんですか、百鬼さん!?」

「免許証とこいつらをツーショットで写す!さらす!!」

「嫌がらせですか!?」

「凛助がいるから、パン一で勘弁してやるよー!!」

「だめですよ!」

「あ、あの~」



百鬼を止めていたら、か細い声で聞かれた。



「もしかして、あなたは・・・龍星軍4代目総長の凛道蓮さん・・・ですか・・・?」

「いいえ、少年パトロール隊のメンバーです。」

「わはははは!テメーら、今日凛助と会ったことをサツに一言でもしゃべってみろ!!骨砕いて、性欲を感じない人生にさせるからな~!?」

「「「ぜ、絶対言いません!!」」」



(これなら、ひもで縛る必要はないかな・・・)



過剰なぐらいまで百鬼を恐れ、その場に正座して身動き1つしない体格の良いお兄さん達。

どれだけ百鬼は怖いのかと思っていたら耳打ちされた。



「凛助ぇ~『百鬼さん、いつの間に!?』の前から、映像をカットするぞ~!オメーの声が入っちまったからなぁ~!?」

「百鬼さん・・・・」



ハチャメチャをしつつも、気遣ってくれるのでにくめない。



「百鬼さんって、良い人か悪い人かわからないですね?」

「わははははは!」



そう言ったら背中を張り飛ばされた。

前のめりになったけど、痛くなかったので手加減されたとわかった。

後日、ゴミの投棄場所に百鬼皇助が出るという噂が広まったおかげでゴミのポイ捨て被害はなくなったのだった。



〔★皇助効果、犯罪者は近づかなくなった★〕