彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)




ガサゴソと、個人情報が入ってるゴミとそうでないゴミを仕分けていく。

燃えるごみと燃えないゴミに分けて、資源ごみや電池なども分別する。

わけるゴミはたくさんあった。

おかげで持参したゴミ袋の山は、あっという間にいっぱいになっていく。



「地道な作業ですね。」

「わははは!ゴミの犯人共、早く来ねぇかなぁ~!」

「なにを・・・って、何サボってんですか!?」

「わはははは!待ってんだよ!」

「待つ?」



タバコを吸う元ヤンを注意すれば奴は言った。



「捨てに来る奴を待ってんんだよ・・・!わははは!」

「え?そんなに都合よく来ますか?」



ましてや、人外(じんがい)がいる場所に来る?



「伊織の分析だと、この時間に来る確率が高いんだよ~!わはははは!」

「じゃあ、間違いないですね。」



〔★凛は信用した★〕



「獅子島さんが言うなら、間違いないです。」

「わははは!俺様の勘も来るって言ってるけどな!」

「ちょっと瑞希お兄ちゃんに、確認電話していいですか?」

「なんでだよ!?そこは伊織だろう!?」

「すみません、声が聞きたくなったんです。」

「いつも聞いてんだろう!?つーか、信用すんのは俺様だろう!?おい、電話かけんなよ!俺様が信じられねぇのか!?」

「発言は、控えさせていただきます。」

「どういう意味だっ!?」



〔★信じられないので、テレホンしようとしている★〕



「百鬼さん、静かにして下さい。あんまりうるさいと、誰も捨てに来ないでしょう?」

「その方が良いんだけどな!いや、それだと俺様がボコれないから困る!ストレス発散のためにも、絶対に来やがれ、ポイ捨て犯!わははは!」



(ストレスって・・・・こいつにそんなものあるのかしら?)



ぶっちゃけ、あるようには見えない。

めちゃくちゃ自由に生きてるもん。



騒ぐ百鬼を見ながら、淡々とゴミの仕分けをしつつ思う。



(相手は百鬼だからなー・・・犯人には、来てほしいような、ほしくないような・・・でも、ゴミをキレイにするためにも、生贄は必要よね・・・)



汚いゴミの処理をしているせいか、不法投棄し続ける奴らが百鬼にボコられても、同情する気になれない。



〔★凛のブラック度がアップした★〕