奥さんの言葉で理解する。
「つまり、わざとお店に居座ってるんですよか?」
「そうなのよ!最初の方は、騒いで困るから警察呼んだら、すぐに帰るんけど、毎日来るのよね!おまけに警察ができるのは、口で注意するだけ!警察も警察で、お金を払って店にいる以上、商売が成立してるからって段々注意してくれなくなって・・・。毎日来るから、騒ぎの度に通報するけど、おまわりさんも毎日来てくれるわけじゃないのよ。」
「迷惑行為をするから呼んだとしても、警察が来る頃には大人しくなるんだ!最近は警察が来なくなったから、俺らで注意してたが・・・今じゃ、俺らが言ってもなかなか帰らないんだ!なめてかかってやがる!」
「ひどいですね・・・」
「だろう!?」
「でしょう!?」
居座る奴が悪いけど、警察も警察だわ。
(役に立たないな・・・)
〔★法律は難しい★〕
「半グレだってわかってるだけに、下手なことできないってみんなで話してんだけどよ~迷惑でな!」
「じゃあ、俺が追い払いますよ。」
「お兄ちゃん!?」
話を聞いていたお兄ちゃんが名乗りを上げる。
「いや、悪いぜ、サナちゃん!」
「いいっすよ。聞いちゃったわけだし、シカトできないっすから。案内してください。」
そう言って立ち上がる瑞希お兄ちゃん。
「僕も!」
「あん?」
「僕もお供します!」
「ダメだ、チョコちゃん!」
「そうよ!あぶないから、おばあちゃんと待ってようね?」
「大丈夫です!」
「そうっすよ。オメーも来い。社会勉強だ。」
そう言って、反対する会長夫婦を制して許可してくれた。
「社会勉強って、サナちゃん!」
「過保護に育てたくないんすよ。それがうちの教育方針っす!」
「うーん、それを言われちゃ、こっちは何もいねぇな・・・」
「仕方ないわね!その代わり、危なくなったら、すぐに逃げるんだよ、チョコちゃん?あたしはもちろんだけどあなたも、いざって時はチョコちゃんを守ってよ!?」
「任せとけ!チョコちゃんだけは、なんとしても逃がす!」
(いや、そこはお年より優先でしょう?)
〔★ご夫婦の優しさ、凛はモヤモヤしている★〕


