ちーちゃんの態度に、誰からともなくため息がもれる。
「たく、完全に凛の言いなりかよ?」
「ふふふ・・・さすが我が君。元全国ナンバーワン半グレJAGUARの総長を惚れさせるとは、素敵すぎますね・・・」
「好かれてるってええのぉー!うはははは!」
「そうだな、凛が好かれるのはいいことなんだが・・・可児とはまた違う気がする・・・」
「ご安心下さい、真田先輩。我が君は、本命の俺がお守りします!」
「関山、お前に対してもだ。素直に凛を頼むって言えねぇんだけど?」
「うはははは!つなぐもちーちゃんも、腹黒いからのぉー!」
「ひでぇーよ、ヤマトっち!俺の方がホワイトっしょ!?リンリンのためなら、何でもしちゃうよ!?大親友なんだもん!」
「俺は黒いかな?なんせ、光であるぼっしーに寄り添う影ですから。」
「なに上手いこと言ってんだよ!?俺のリンリンだぞ!?」
「お前、蛇塚のいとこなんだろう、長政?」
「絶縁したから関係ねぇぞ忍者!そうだよね、リンリン!?ちーちゃん、嫌いじゃないよね!?」
「え、ええ。そうですよ。身内は選べませんし~ちーちゃんは良い子ですから。」
「聞いた!?良い子発言キタ―――――――――!!リンリンの右腕に、身体にひでーことした忍者には、とても言ってもらえないセリフ的な!」
「だからこそ、懺悔も込めて、心を込めてお仕えしてるんだ。我が君・・・俺の誠意、まだまだ足りないと思いますが、どうすればよりよく伝わりますか?」
「い、いえ!伝わってます!十分、伝わってるから大丈夫ですよ?」
「だからぼっしが~好きなんですよね~♪」
「わかる~♪リンリンのそういう優しいところが、好きすぎ系~♪」
「俺は心配だ・・・」
「いやだなぁ~真田先輩ってば!心配しすぎですよぉ~うふふ!ねぇ~長政?」
「ウェイウェイウェイ!真田せんぱぁぃ、ブラコン+心配性的な!ねぇ~つなぐ?」
「お前ら、実は仲良いだろう?」
「うははは!凛は人気もんやのぉー!!」
(なんなんだろう、これ・・・)
囚われのちーちゃんは、無事に帰ってきた。
しかしその一方で、私を巡って喧嘩をするちーちゃんとつなぐ。
笑ってるだけのヤマト。
どうしていいかわからず、戸惑うしかない私。
それは瑞希お兄ちゃんも同じらしく、浮かない表情で彼らを見つめていたのだった。
〔★瑞希の心配ごとが増えた★〕


