彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)





「うはははは!ながちゃん、返してくれるかのぉー?デモみたいな活動でもしよか!?」

「それぐらいじゃ解放しないよ。ここは、俺の忍術で~」

「事件にすんなよ、テメーら!伊織のコネを使うから、余計なことすんなよっ!?」

「2人共、言う通りにして下さいね!?」

「御意。」

「うはははは!」



暴走しそうな2人に、先手を打って注意する瑞希お兄ちゃん。

ヤマトはともかく、つなぐにまた火を出されてはたまらない。



〔★火を使うとは限らない★〕



(それにしても、逮捕なんて・・・・)



警察がちーちゃんを気にしていたのは知ってたけど、まさか連れて行っちゃうなんて。


一体何のために?

MESSIAHのことが関係してるの?

もしそうだとしたら、おじさんの嘘つき!



(ちーちゃんの手は借りないとか言いながら、こんな手段で連れて行くなんて!)



警察署に連れて行かれた以上、簡単には会わせてもらえないと覚悟していたけど・・・



(せめて、面会ぐらいはできるかな?)

いやでも、難しいかもしれない。
相手は、龍星軍を目の敵にしてる大人だからなぁー・・・

バイクを飛ばしたこともあり、警察署への到着は早かった。

2台の単車を駐車場に止める。



「行くぞ!」

「はい!」

「御意。」

「うははーい!」



瑞希お兄ちゃんの合図で、警察署の玄関へと向かう。

そこで私達は、意外な光景を目にする。




「あ~!?リンリン!?」

「ちーちゃん!?」




派手な私服のちーちゃんだった。



「え!?ちーちゃーんっ!!?」

「うん♪リンリ~ン!」



(なんで!?捕まったはずじゃ・・・??)



混乱しつつも駆け寄れば、嬉しそうに抱き付いてきた。



〔★あっさり会えた★〕