(てか、『菅原凛』設定だと、あの薬物を、サプリメントだとしか思っていない。)
だったら、ここで誤解を解くために話しても、『何も知らずに話した』ことになるから無罪だよね?
いなくなった同級生を心配して、いなくなる直後のやり取りを話すことは不自然じゃないはず。
「菅原さん、何を隠してるの!?やましいことがあるんじゃないの!?ないなら言いなさいよ!レイに、何をしたの!?」
あと、いい加減、一方的に悪く言われるのにムカつ・・・つらくなってきた。
今後の塾生活を思えば、私の無実を証明した方が良いだろう。
なので、『覚悟』を問うことにした。
「本当に、坂口さんにはなにもしてません。もめた原因についても、彼女から口止めをされているので――――」
「だから!そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!?私が責任持つから言ってよ!!言いなさい!」
「・・・・わかりました。」
そこまで言うのなら仕方ない。
話そうじゃありませんか。
みんなも見てるし、加害者にされるのはご免なので言った。
「私は、坂口さんからのサプリメントを断っただけです。」
「サプリメント!?」
それで猪口さんの顔から怒気が消える。
不意をつかれたように、キョトンとした表情をしている。
一緒にいた女子達も同じだった。
(この反応・・・薬のことは知らないのかしら?)
仲良しなら、1人ぐらい、サプリメントのことを知っていてもよさそうだけど・・・
私の話を聞いて、挙動不審な子もいないしね。
注意深く観察しつつ、言葉を選びながら説明した。


