彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)






「・・・本人よりも、バラさんの周りがそうしたいようです。今扱ってる事件が、そういう内容らしいです。」

〈内容はダークなものか?〉

「わかりません。ただし・・・龍星軍担当のバラさんが、龍星軍を捕まえることよりも大事だとして、そちらを最優先事項として扱っています。」

〈へえー・・・〉



感心したような声を出すちーちゃん。



〈やべぇな。宿題より、そっちが気になりだした。リンリンはそのこと、お兄ちゃんには言ったの?〉

「おかげ様で、帰宅命令が出ましたよ。」

〈ははは!やべーじゃん?楽しそうだな~・・・〉



電話越しでもわかるちーちゃんの笑顔。

機嫌は悪くなってないので切り出した。



「警察に、そう言われる心当たりはありますか?」

〈あるって言ったら、リンリンどうする?〉

「内容によります。」

〈てか、宿題を後回しにして、バラさんが動けないうちに集会しちゃおうよ。〉

「それには初代の許可がいります。」

〈そうだけどさ。〉

「とりあえず、何かわかれば連絡を下さい。ギャル文字以外で。」

〈リンリンに、電話していい?〉

「必ず出れるとは限りませんが・・・どうぞ。」

〈OK♪声聞いた方が良いからね~愛してるよ、リンリン。〉

「僕も友人として。」

〈ひどいな・・・・大親友って言ってよ。〉

「はいはい、大親友のちーちゃん。」

〈くくっ!だから、リンリンが大好きなんだよ・・・またね。〉



含み笑いで言うと電話を切る元半グレの総長。

最後のセリフは、からかわれたと思う。

瑞希お兄ちゃんには動くなと言われたけど、話すなとは言われていない。



(それにしても気になるな・・・・)

「・・・さっきの瑞希お兄ちゃんの態度・・・」



私を除外するような発言。

自分達だけで片付けよとしているよな態度。



(あの表情、あの目つき・・・・夏場にもかかわらず、真っ白な肌。)



日焼け止めクリームは何を使ってるのか・・・。

色付きリップは使っていないと言ってるけど、あの桃色は誘惑の色だわ・・・!

浴衣姿を見た時思ったけど、長し目なんかされたら男も女も悩殺よ!

花火大会の時、知らない男達にニラまれたのは私だけの秘密。

可愛い色っぽさで参りましたよ、瑞希お兄ちゃん♪



〔★凛の思考が脱線した★〕