もしもあの時



そんな状態のまま、去年の夏ぶりに会う、モオリとトオヤを乗せて中標津へと走り出した。



車内では、お互いの近況報告や他の奴らがいつどうやって来るか、そんな話ばかりをしていた。



タッキーの話には触れられなかった。



何をどう話していいのかも分からないし、そもそも実感が湧いていなかった。



他の2人はどうだったのかはわからないが、俺達は普通だった。



普通にしている以外どうしていることが正解なのかわからなかった。



いつだって集まれば、くだらない話で盛り上がり、馬鹿なことばかり。



今回だって集まれば、そうなると思っていた。



笑いながら送り出せる、そう思っていたんだ。



でも、この時、もう気づいていた。



次々と湧き上がってくる後悔に…



沢山の後悔に気づかぬように、そんな思いを振り払うかのようにアクセルを踏み込んだ。



ただ前だけを見て、先へ続いていく道を走り続ける。