「一之瀬さんに聞いた、これからバイトまで少し時間あるんでしょ」
「……」
「話がしたい…お願い…」
返事をしない想くんの腕を掴んで、必死に語りかける。想くんは冷たい表情をしながらも、「5分だけね」と言って先ほどいた席に戻ってくれた。
想くんの向かいに座るやいなや、私はある質問を投げかけた。
「想くん…私のこと嫌いって、嘘だよね?」
その質問を聞けば、想くんは目を大きく見開いた。
「嘘ついて、私が一之瀬さんのところに行きやすくしたんでしょ」
「っ、」
「あんな辛そうな顔するんだもん、一瞬でわかったよ」
想くんは「バレてましたか」と言うと、ばつが悪そうに目線をそらした。


